マグネシウムについて
マグネシウムは葉緑素の構成元素です。
不足すると葉緑素が減少し、葉の葉脈間の緑色が退色するクロロシスを生じる。
過剰と不足
マグネシウムの過剰症は発生しにくいが、ほかの養分と拮抗作用がある。それにより生育障害が発生する。
マグネシウムが不足するとクロロシスが発生する。生育中期から後期の果実や子実が肥大する時期に
欠乏症が発生しやすい。欠乏症は下位葉や果実付近の葉に現れる。
マグネシウム不足だとブドウは着色不良や糖度低下となり、トマトでは赤みが減り淡い色となる。
大豆などの油脂作物では子実中の油脂含量が低下する。
マグネシウム不足になりやすい栽培管理
- ユウガオを台木に用いた場合
- スイカやナスで強い整枝をした場合
- 土壌消毒後は発生しやすく、キュウリで発生が見られる
適正値の目安
適正値は作物や土壌の種類によって異なります。
多くの作物では交換性マグネシウムが10mg/100g以下だと欠乏症が発生する。
適正値については、単位に絶対量ではなく塩基バランスやカリウムとの比を重視する。
苦土/加里の比が2〜6以上が望ましい(当量比)。
例えば:交換性カリウムの適正値を「40mg/100g」とした場合(計算割愛)
交換性マグネシウムが約60mg/100gだと苦土/加里が約4になる
塩基バランスやカリウムとのバランスに気をつけ、不足気味にならないようにしましょう。